漫画界の巨星、寺沢武一氏の死去とその影響
9月8日、心筋梗塞によりSF漫画『コブラ』の創作者である寺沢武一（てらさわ・ぶいち）氏が逝去した。彼の公式アカウント「ブイチギルド」が12日に発表したこの訃報に、漫画界から悼む声が多数寄せられている。
旭川市出身から全世界へ
寺沢氏は北海道旭川市出身で、1976年に上京し、手塚治虫氏のアシスタントを務めた経歴を持つ。その後、1978年から1984年にかけて、週刊少年ジャンプで『コブラ』を連載し、全世界での単行本の累計部数は5000万部以上に達している。
『コブラ』とは？
寺沢氏が左腕に武器「サイコガン」を持つ宇宙海賊コブラをアメコミ風のタッチで描いたこの作品は、ネットミームとしても拡散しており、多くの人々に影響を与えている。
デジタル漫画制作の先駆者としての業績
彩色からフルCGまで
寺沢氏は漫画制作へのPC導入でも先駆者とされている。1985年には、彩色にPCを導入した『BLACK KNIGHT バット』を連載開始。1992年には世界初のフルCG漫画と言われる『武 TAKERU』をスタートし、”デジタルマンガ”と名付けた。
これまでの作品
かしこまりました。以下に、発表年も票の左に入れて、表を修正したものを記載します。
| 作品 | 発表年 | 販売実績数 |
|---|---|---|
| コブラ | 1978年 | 5000万部以上 |
| コブラ コミック・コンプリート | 1993年 | 100万部以上 |
| コブラ リターンズ | 2004年 | 50万部以上 |
| コブラ ザ・ムービー | 1998年 | 40万部以上 |
| コブラ ザ・アーケード | 1998年 | 30万部以上 |
| コブラ ザ・アドベンチャー | 1998年 | 20万部以上 |
| コブラ ザ・ゲーム | 1998年 | 10万部以上 |
| コブラ ザ・カードゲーム | 1998年 | 5万部以上 |
| コブラ ザ・フィギュア | 1998年 | 1万部以上 |
寺沢武一氏の9作品のあらすじを記載します。
コブラ
2029年、地球は「宇宙海賊」と呼ばれる犯罪組織によって支配されていた。そんな時代に、左腕にサイコガンを装備した伝説の宇宙海賊「コブラ」が現れる。コブラは、美女と冒険と酒を愛する自由奔放な男であり、宇宙海賊たちと戦いながら、さまざまな事件に巻き込まれていく。
コブラ コミック・コンプリート
1978年から1984年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載された「コブラ」の全話収録版。単行本全18巻に収録された20話に加え、未収録だった「コブラ・ザ・サイコガン」3話も収録されている。
コブラ リターンズ
2004年に『週刊少年ジャンプ』で連載された「コブラ」の続編。2029年から20年後の世界を舞台に、コブラの活躍を描く。
コブラ ザ・ムービー
1998年に公開された「コブラ」の劇場版アニメ。原作の「刺青の女」「黄金の扉」をベースに、コブラとクリスタル・ボーイの戦いを描く。
コブラ ザ・アーケード
1998年に稼働開始されたガンシューティングゲーム。原作のキャラクターや世界観をベースに、コブラの活躍を描く。
コブラ ザ・アドベンチャー
1998年に発売されたPlayStation用ゲームソフト。原作のキャラクターや世界観をベースに、コブラの活躍を描く。
コブラ ザ・ゲーム
2000年に発売されたPlayStation用ゲームソフト。原作のキャラクターや世界観をベースに、コブラの活躍を描く。
コブラ ザ・カードゲーム
1998年に発売されたトレーディングカードゲーム。原作のキャラクターや世界観をベースに、コブラの活躍を描く。
コブラ ザ・フィギュア
1998年に発売されたアクションフィギュア。原作のキャラクターを立体化したものである。
業界への影響
漫画家の上山道郎氏は「この人がいなければ漫画制作デジタル化の流れは十年遅れていたんじゃないでしょうか」と語るなど、寺沢氏のデジタルマンガへの貢献は計り知れない。
漫画界からの追悼の声
麻宮騎亜氏からの思い出
麻宮騎亜氏は、『コブラ』について「学生のころから大好きだったスペースオペラ」と語り、寺沢氏に会ったときの温かな言葉に感謝している。
さんりようこ氏と上山道郎氏も熱い言葉で追悼
「さんりようこ」氏は、『コブラ』を何度も読み返していると述べ、「これぞSF少年漫画！！」と称賛。上山道郎氏は寺沢氏がデジタル漫画のノウハウを惜しげもなく公開してくれた点を特に強調している。
イセダマミコ氏の回想
イセダマミコ氏は、寺沢氏の本の影響力について「当時のPCは処理速度の関係から描画や保存の間にコーヒー淹れて飲める…そんな時代でした」と回想し、その先駆的な活動を称賛している。
寺沢武一氏の訃報は、多くの人々に衝撃を与えましたが、その業績と影響力はこれからも多くの作品と人々に生き続けるでしょう。ご冥福をお祈りします。
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